今日は骨董の日です。
骨董・美術品のオークションを手掛ける株式会社古裂會(こぎれかい)によって、日本の古き良き文化の一つである骨董品を多くの人に愛してもらうきっかけの日とすることを目的として制定されました。
日付の由来は、江戸時代の戯作者で「骨董」の語を広く知らしめるべく『骨董集』を刊行した山東京伝(さんとう きょうでん、1761~1816年)が『骨董集 巻之三』に記した日付の文化十二乙亥九月二十五日から来ています。
骨董品として重要なのはあくまで「古いこと」と「希少価値」であり、物品のジャンルは問わず、食器や文具といった日用品、玩具、貴金属や宝石を含む装飾品、衣類、家具など、その種類は多岐にわたります。
中国では古より、「乱世的金銀 太平時的骨董」と言われていて、平和な世の中に於いて骨董品はとても価値のあるものとして理解されていました。

そんな骨董の日にオススメするのは、『西洋骨董鑑定の教科書』(ジュディス・ミラー/著、岡部 昌幸/日本語版監修、大浜 千尋/訳・パイインターナショナル・2018)という本です。
この本は、西洋のアンティークや骨董品を鑑定するときに役立つ知識を、写真とともにわかりやすく紹介した一冊です。
家具や陶磁器、ガラス、銀器、絵画、宝飾品など、さまざまなジャンルを取り上げ、それぞれの特徴や見分け方を知ることができます。

私自身は骨董品に詳しくはありませんが、骨董品を見るときは形や模様、色などの見た目に目が向きがちでした。
しかしこの本を読んで、鑑定するうえで重要なのは素材や作り方、デザイン、細かな装飾など、一つひとつをよく観察することが大切だと知りました。
何気なく見ていた小さな特徴にも、その品物がいつ、どのように作られたのかを知るための手がかりが隠されていることが、とても興味深かったです。
特に印象に残ったのは、骨董品を見ることが、過去の暮らしを想像することにつながるということです。
傷や色の変化さえも、その品物が歩んできた歴史の一部だと思うと、古いものを見る目が少し変わりました。

普段は何気なく見ているものにも、作られた時代や使われてきた歴史があります。
この本を読むと骨董を見る目が少し変わり、普段何気なく見ている古い道具にも「これはいつの時代のものだろう」「どんな人が使っていたのだろう」と想像する楽しみが生まれます。
物を大切にすることは、その物が持つ時間や物語を大切にすることでもあるのかもしれない。そんなことを考えさせてくれる一冊でした。

 

2026年
10月10日(土)
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