今日は、『国際民主主義デー』という2007年の国連総会にて制定された国際デーの一つです。
民主主義と聞くと、政治やら選挙やら難しそうな日だと思われるかもしれませんが、中身はいたってシンプルです。
民主主義の基本にあるのは、一人ひとりの意見を大切にし、違う考えを持つ人と話し合いながら、みんなで物事を決めていくことです。
この日は、そんな民主主義の原則を推進し維持することを目的としています。
国連は全ての加盟国や組織に対し、募金への寄与など適切な方法でこの日を記念するよう呼び掛けています。


民主主義といえば、アメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーン(1809~1865年)の「人民の、人民による、人民のための政治」(government of the people, by the people, for the people)という言葉が有名ですね。
これは1863年の「ゲティスバーグ演説」における一節であり、奴隷制の終わりと民主主義の基礎を主張したものです。
これに由来して、第二次世界大戦後の日本占領の指揮を執ったGHQ最高司令官ダグラス・マッカーサー(1880~1964年)は、この演説の一節を日本国憲法の草案前文に織り込んでいます。そして、その一文がそのまま和訳され、日本国憲法の前文の一部となっています。

今回おすすめするのは、高濱正伸監修『メシが食える大人になる!もっとよのなかルールブック』(高濱 正伸/監修、林 ユミ/絵・日本図書センター・2020)です。


前作の『メシが食える大人になる!よのなかルールブック』では、社会で生きていくための基本的なルールにフォーカスしていましたが、今作ではさらに一歩進んだ、社会との関わり方について書かれた内容となっています。
本書では、これから社会に出ていく子どもたちに伝えたいことを、50の「よのなかルール」として紹介しています。


「自分で自分の悪口を言わない」「ほめことばは素直に受け入れる」「信用という貯金をしっかりためる」など、一見すると一人で生きていくための心得のようにも見えます。
しかし、その多くは、人と人との関係をつくり、社会の中で一緒に生きていくためのヒントでもあります。
人が集まれば、当然、考え方や価値観の違いが生まれます。
自分の意見を大切にする一方で、相手の意見にも耳を傾ける。自分にとって都合のよいことだけではなく、周りの人にとってどうなのかを考える。
そうした姿勢が、よりよい社会をつくる土台になるのではないでしょうか。

民主主義は、政治家や大人だけが考えるものではありません。
家族で何をするか相談したり、学校でみんなのルールを考えたり、友達と意見が違ったときに話し合ったり、そんな身近な場面にも民主主義の芽があります。
「よのなかで、みんなと一緒に生きていくには何が大切なのだろう?」
50のルールを読みながら、自分ならどうするかを考えてみる。
この本は、社会の中で自分らしく生きることと、周りの人とともに生きることを考えるきっかけを与えてくれます。

 

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