本格的な夏がやってきましたね。
照りつける太陽から逃れて、涼しい部屋で冷たいお茶を飲みながらゆっくり本を読むには最高の季節です。
ところで、7月27日は「スイカの日」であることを、みなさんは知っていますか?
夏の風物詩として誰もが愛するスイカですが、なぜこの日が記念日になったのでしょうか。
その理由は、スイカの特徴である「縦縞模様」にあります。
この縞模様を「綱(つな)」に見立てて、「な(7)つのつ(2)な(7)」(夏の綱)という語呂合わせから、7月27日がスイカの日に制定されました。


また、スイカは古くから熱中症予防や水分補給に優れた果物(園芸学上は野菜)として重宝されてきました。
江戸時代には、井戸水で冷やしたスイカを天秤棒で売り歩く「水瓜売り」が夏の風物詩であり、人々は厳しい暑さを乗り切る知恵としてスイカを食べていたそうです。
冷たくて甘いスイカを一口かじれば、体も心も一瞬で潤うような、特別な幸福感がありますよね。
そこには、懐かしい夏の記憶や、家族で囲んだ食卓の風景が重なる方も多いのではないでしょうか。
今日は、そんなスイカの日にちなみ、みずみずしい夏の景色や、大切な存在との絆をテーマにした本をご紹介します。


▶『ありとすいか』(たむら しげる/著・ポプラ社・2002)
夏の日の午後、ありたちが大きなスイカを見つけるところから始まる、不朽の名作絵本です。
 「これはうまいぞ、巣に運ぼう!」と力を合わせますが、スイカがあまりにも大きすぎてびくともしません。
そこで、ありたちが思いついた驚きのアイデアとは……?
ページいっぱいに広がる鮮やかなスイカの赤と、ちっぽけなありたちのユーモラスな大奮闘が描かれており、子どもはもちろん、大人が読んでも一瞬でワクワクした「あの夏の記憶」がよみがえる一冊です。


▶『西の魔女が死んだ』(梨木香歩/著・新潮社・2001)
豊かな自然の中で、おばあちゃんと孫娘が過ごすかけがえのない時間を描いた名作です。
スイカをはじめとする夏の恵み、手作りのジャム、草木の匂いに囲まれた丁寧な暮らしの中で、傷ついた少女の心が少しずつ癒やされていきます。
人と人との絆の尊さや、自分で決めて生きることの大切さを優しく教えてくれる作品です。


スイカの季節に、あの頃の夏のワクワク感や大切な人との時間を改めて思い返しながら、手に取ってみてはいかがでしょうか。

2026年
10月10日(土)
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