1983(昭和58)年のこの日、千葉県浦安市に東京ディズニーランドが開園しました。
世界で3つ目のディズニーのテーマパークとして誕生し、開園日には1万8063人が来園しました。
その後、2014年には東京ディズニーシーとあわせて入園者数が6億人を突破。
いまなお多くの人に夢と感動を届け続けています。
今回ご紹介する本は、『ディズニーの絆力』(鎌田 洋/著・アスコム・2012)です。
本書は、著者の東京ディズニーランドでの実務経験をもとに、キャストとゲストの関係性から「絆」のつくり方を解き明かした作品です。
ディズニーでは、単にサービスを提供するだけでなく、「また会いたい」と思われる関係づくりが重視されています。
そのためにキャストは、相手の立場に立ち、目の前の一人ひとりに寄り添う姿勢を大切にしています。
本書では、人との関係を深めるプロセスが段階的に説明されています。
まず大切なのは、相手を迎えるための準備です。
ディズニーのキャストは、来園者と接する前から心構えを整え、相手にとって心地よい空間をつくることを意識しています。
これは日常生活においても応用できる考え方であり、例えば誰かと会う前に少し気持ちを整えるだけで、その後の関係がより良いものになることを教えてくれます。
次に重要なのは、出会いの瞬間です。
ディズニーでは、「いらっしゃいませ」という形式的な言葉ではなく、自然なあいさつや笑顔を通じて相手との距離を縮めていきます。
その一つひとつのやり取りが、信頼関係の第一歩となります。
本書には、実際のエピソードが数多く紹介されており、小さな心配りが大きな感動につながる様子が具体的に描かれています。
さらに、本書が特徴的なのは、「別れた後の関係」にも焦点を当てている点です。
ディズニーでは、ゲストが帰った後も「また来たい」と思ってもらえるような余韻を大切にしています。
この考え方は、職場や学校、家庭など、さまざまな人間関係に応用することができます。
相手との時間が終わった後も、その人の中に良い印象が残るような関わり方をすることが、長く続く絆を育てる鍵となるのです。
本書は、決して特別な技術や難しい理論を紹介しているわけではありません。
むしろ、誰にでもできる小さな行動や心がけを積み重ねることの大切さを伝えています。
そのため、接客業に携わる方だけでなく、家族や友人との関係を大切にしたい方にも広くおすすめできます。
ディズニーの現場で培われた知恵を通して、「人に喜ばれるとはどういうことか」を改めて考えるきっかけを与えてくれる一冊です。
4月15日の開園記念日は、東京ディズニーランドが大切にしてきた「人と人とのつながり」に目を向ける良い機会です。
『ディズニーの絆力』は、その魅力の根底にある思いやりや工夫をわかりやすく教えてくれます。
日々の生活の中で誰かとの関係を少し良くしたいと感じている方に、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。
それでは素敵な一日を。



